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2017年11月 8日 (水)

『大航海時代 ~ノルウェーの乙女ソルヴェイグ 世界一周の航跡』 第一章「女王陛下の勅命」

アタシの名は、ソルヴェイグ。

七つの海と五つの大陸を股にかけて世界を駆け巡る、孤高の女冒険家。

アタシの生まれ故郷は、スカンディナビア半島の西に位置するフィヨルドとオーロラの国、ノルウェー王国の山中にある片田舎……なのだけど、今はわけあって、北海の南に浮かぶブリテン島の海洋国家、イングランド王国に身を置いている。

栄えあることに、航海士としての腕を国家に買われた冒険家のアタシは、国王陛下直々に勅命を拝命することになった。

イングランドとアイルランドを統べる国王、「エリザベス1世」女王陛下に。




「女王陛下の勅命」


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~16世紀 イングランド~


「そなたが、ソルヴェイグと申す女航海士であるか。余は、デューダー朝第5代当主、イングランドおよびアイルランド連合王国国王、エリザベス1世である。遠路よりのロンドンへの登城、誠にご苦労であった」

「滅相もありませぬ。我が敬愛なる女王陛下。私などのような一臣民ごとき者が、陛下のご尊顔を拝顔たてまつることが叶うなど、誠に夢のごとき光栄の極みにございます」

「ふむ? 『女だてらの冒険家』と聞き及んでいたが、意外にも謙虚で線の細い、『英国婦人』のようではないか。……いや、これは失礼した。かく言う余も、『女だてらの国王』なのだからな」

女王陛下はそう賜った後、デューダー朝王家の印章である高貴な王冠を戴いた赤い薔薇、「デューダー・ローズ」の刺繍の入ったオコジョの毛皮のローブを華奢な肩に揺らしながら、豪奢な謁見室全体に響き渡る澄んだ声で、高らかにお笑いあそばされた。


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「さっそくだが、本題に移ろう。今回そなたをここに招いたのは他でもない、優秀な航海士としてのそなたの腕を見込んでの頼みなのだ。……我が王国イングランドと、イベリアの強国イスパニアとの対立が激化しておることは、そなたも存じているであろう」

「近年、イスパニア国王フェリペ2世に同調している北フランスカトリック同盟の勢力が日増しに強くなってきており、近々、その機に乗じたイスパニア軍が『無敵艦隊』と称する大艦隊を率いてフランス西部ビスケー湾に北上し、さらには英仏海峡への侵攻を計画しているという、ただ事ならぬ噂が耳に入った。英仏海峡とロンドンとは目と鼻の先にある。これがどういうことか、わかるな?」

「ドーバーのつぎは、ブリテン島……」

「そうだ。我がイングランドもフランスやネーデルラント(オランダ)同様、イスパニアの侵略の脅威に晒されることになったのだ。軍議の末、我が国は、高い造船技術を擁しているネーデルラントと手を結び、圧制を強いられているネーデルラントのイスパニアからの独立を擁護し、ともにこれを迎え撃つ決断に至った」

「そこでだ」女王陛下の右手に握りしめられている金の王笏(おうしゃく)の杖先が、玉座の足元を一度、強く打ち鳴らした。


「『バルトの白い疾風』の異名を持つそなたに、ネーデルラントへの書簡を密かに運んでもらいたい」


「畏れながら申し上げます、敬愛なる女王陛下。ロンドンからネーデルラントの都アムステルダムまでは、それほど遠い距離ではありません。私などの船ではなくとも、陛下の海軍で書簡を運ぶほうが、むしろ安全なのではないでしょうか?」

「そうなのだがな」女王陛下は、溜め息を吐くようにして仰せられた。

「あいにく、ネーデルラントの独立運動の要となっている人物とやらがアムステルダムではなく、ロンドンから遠く離れたインドの都市カリカッタにいるそうなのだ。だが、いつ侵攻してくるやも知れぬイスパニアの動きに備えて、今はたとえ一隻の軍艦でもロンドンに保持しておく必要がある。イスパニアの支配下にある海域を抜けて、イングランドの艦隊をインドまで差し向けることはできないのだ」

「それにこのことは、他の者にも悟らねぬようにしたい。そこで、そなたに白羽の矢が立ったというわけなのだ。もちろん、成功した暁には、そなたが望むだけの褒賞も取らせよう。……どうだ、受けてもらえぬか?」


「御意。身に余る光栄にございます」

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「うむ。ときにそなたの船は……『ペール・ギュント』といったな? 名はともかくとして、あのような不思議な艦型の船を見たのは余も初めてだ。入港の際に船内を検め(あらため)させてもらったが、そなたの船には見たこともない国旗と、スコットランドのダンバートンに所在している『スコット&リントン社』という名の製造者名のようなもの、それに『1869』という年号と思しき銘記もあった」

「奇妙なことだが、スコットランドにはそのような造船所は存在しておらぬのだ」

陛下の目が、手にした王笏の頭に装飾された巨大なダイヤの輝きよりも一際するどく光るのが見えた。

「スコットランドはおろか、我がイングランドの造船技術をもってしても、あのように高度な船を作ることは敵わぬだろう。それにもし、『1869』という数字が本当に年号であるならば、そなたの船は、今から280数年後の未来の19世紀に作られたことになる。貴殿の生まれは、『ノルウェー』なのだそうだな、ソルヴェイグ。 ……そなたはいったい、何者なのだ?」


「……。私は、陛下の治める国、イングランド王国の臣民にございます」


「そうか」私の言葉を聞いた陛下の眼差しが穏やかなものに変わった。

「まあよい。そなたが何者であろうと、今は我がイングランド王国の善良な市民であることには違いない。カリカットには、ネーデルラントの要人の護衛に、イングランド海軍軍属のライザ・ミドルトンという女性士官が同行している。カリカットに無事到着したら、彼女に書簡を渡すがよい」

私は、国王直属の海軍大臣の手から、ネーデルラントへの密書の入った書簡を受け取った。

「イスパニアの息のかかった植民地が多いとはいえ、インドを含む世界の大陸には、カリカットのようにイングランドに友好的な町もまた多く存在している。我がイングランドの友好国に寄港した際は給金に加え、そなたの艦隊には食料や水、弾薬などの資材もすべて無償で補給させるよう、各港に手配させておこう。カリカットへの任務を終えれば、その後はそなたの自由に世界の海を巡って帰ってきてもよい。……余の用件は以上だ。航海の無事を祈っておるぞ、ソルヴェイグよ」


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はああああ。。。。

やあ~~っと、おわったあ……。

まるで生きた心地がしなかったわ。


でも、さすがに国王陛下だけあって、女王様は威厳と気品に満ちていた。

同じ女性としても、「素敵」だった。

それに、「アタシの望むままの褒賞」も頂けるって話しだし☆


……などど、ロンドンの街の広場で独り余韻に浸っていると、一匹の年老いたビーグル犬が、アタシの肩に擦り寄ってきた。

「おまえ、どっから来たの? アンタのご主人様は? ……って、いなさそうね。アタシとおんなじか。アンタもいっしょに来る?」

老犬はアタシの言葉に返事をするように、クンと小さく鳴いて、濡れた鼻面をアタシの頬に押し付けた。


アタシはそのビーグル犬に、「ショコラ」と名前を付けた。

ショコラ(chocolat)……、フランス語で「チョコレート」の意味。

アタシ、チョコレート大好物なんだ♪


こうして、アタシの「世界一周の旅」は始まった。

(つづく)



この文章は、コーエーテクモゲームス『大航海時代 Online』の世界観と舞台、登場人物をモチーフに、筆者ウィルカが創作したものです。

実際の『大航海時代 Online』のストーリー、その他とは直接関係ありません。



(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.



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コメント

ソルヴェイグはノルウェーの作家イプセンの戯曲
「ペール・ギュント」の中に出てくる登場人物ですね。

グリーグによって音楽劇にされていますが、
その中の「ソルヴェイグの歌」はクラシックの
歌曲の中でも特に好きな歌です。

https://www.youtube.com/watch?v=JyQ9lbgZDpQ
https://www.youtube.com/watch?v=e7gQCIXpLfw

そうですそうです! さすがキングビーさん♪
仰られるとおり、ノルウェーのイプセン作、グリーグ作曲の歌劇『ペール・ギュント』に登場するヒロイン「ソルヴェイグ」をモデルにしています。

私も『ソルヴェイグの唄』は大好きで、とくに、動画のリンクを貼っていただいた、ノルウェーの民族衣装を着て歌うシセルさんのソルヴェイグの唄に感動して、いつかソルヴェイグを主人公にした自作物語を書きたいと思っていました。

ゲームの世界をモチーフにした、独り善がりの拙い文章ですが、物語は頭の中ですでに完結しているので、これから少しずつ自分のブログで書いてゆきたいと思います^ ^

「ソルヴェイグの歌」はいろいろと検索しましたが
私も透明感のあるこのシセルさんのヴァージョンが一番好きです。

ちなみに2つ目の動画は「シセルの再来」とも呼び声の高い少女のヴァージョンで、
同じくノルウェーのTomine Mikkeline (トミーネ・ミケリーネ)ちゃんです。
私の最近のお気に入りの歌手です。

こちらも民族衣装を着てて、子供らしい澄んだ歌声です。
ちょっとカトリ風味・・・(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=-DU3BdG_Ung

この歌はノルウェーではポピュラーなようで、
シセルさんが歌ってるヴァージョンもあります。

「ソルヴェイグ」って言っても、北欧や音楽に関心のある人でなければ、一般の日本人はまず聞いたこともないような名前なので(名前ということすらわからないかも?)、キングビーさんのように「わかってくれる人」がいらっしゃると嬉しいですね♪

トミーネちゃんの動画のほうも拝見しましたが、北欧の絵本の中からそのまま出てきたような、かわいらしい女の子ですね^^
年のころは10歳~12歳くらいでしょうか?
ちょうど「カトリ」と同じくらいの年頃ですね(笑)

この歳ににして、この声質と歌唱力、すさまじいものがありますね。
私は音楽のことはまったくわかりませんが、エンヤとかサラ・ブライトマンとか、あちらの人はもともとの骨格自体のつくりが違うのか(?)、私たち東洋人には絶対出せないような「天使のようなソプラノの声」を持っていますよね。

カトリもそうですが、私がこれほど「北欧」に強く惹かれるのは、前世は北欧に住んでいたのかもしれません(笑)
私も死ぬまでに一度、ノルウェーほか、フィンランドなどの北欧に行ってみたいですね♪

この時トミーネちゃんは12歳です。(現在は大学生だったと思います)
しかも歌ってる曲のタイトルは、直訳すると「牧場の娘の日曜日」です。
カトリもライッコラ屋敷でお休みを貰ったエピソードがありましたね。

また近いうちに忘年会など催しましょう。

なるほど、今はもう大学生になっていたのですね。
「牧場の娘の日曜日」なんて、まるでカトリのあのお話そのままの歌ですね♪

遅れましたが、先日はオフ会の企画ありがとうございました。
久しぶりにおふたりとも楽しくお話ができてうれしかったです^ ^
またぜひお会いしましょう♪

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